娑婆の意味
娑婆とは、この世。俗世間。刑務所などにいる人が、外の自由な世界を指していう語。
娑婆の語源・由来
娑婆は仏教から出た言葉で、「忍耐」を意味するサンスクリット語「saha」の音写。
この世は内に煩悩があり、外は苦しみを耐え忍ばなければならない俗世であることから「忍土」と漢訳され、自由のない世界は「娑婆世界」や「娑界」と呼ばれた。
そこから、江戸時代の遊郭では吉原を「極楽」に見立て、吉原の外を「娑婆」と言うようになった。
しかし、拘束されている女郎達の立場からすれば、「娑婆(吉原の外)」は自由な世界にあたるため、本来の意味とは正反対の意味で使われるようになった。
娑婆の類語・言い換え
塀の外/表社会/一般社会/自由世界/浮世/下界/社会/世間/世界/巷/巷間/俗世/俗世間/俗世界/俗界/俗間/世俗/この世/世の中/現世/現し世/人の世/人界/人間界/苦界/今世/今生/現実世界/現実社会/現実界/実社会/実世界/実世間/差別界/穢土/穢国/此岸/此土/火宅/顕界/忍界/忍土/肉界/有漏路/分段同居/無明世界