親知らずの意味
親知らずとは、第三大臼歯の俗称。人間の歯のうち、最も遅く生える上下左右4本の歯。
親知らずの語源・由来
親知らずの由来は諸説あるが、乳歯を「親」、永久歯を「子」に見立てた説が有力である。
親知らずは他の永久歯と違い、乳歯が抜けた後に生えてくるものではない。
そのため、親(乳歯)を知らずに育つ子(永久歯)の意味で、「親知らず」と呼ぶようになった。
永久歯を「大人の歯」、乳歯を「子供の歯」と呼ぶため分かりづらいかもしれないが、それらは人間の成長を軸にした呼称である。
歯の生まれる順番という視点で考えれば、先に生える乳歯を「親」、後に生える永久歯を「子」とするのは自然なことである。
その他、親知らずの由来には、次のような説がある。
1.親知らずが現れるのは20〜30歳頃だが、昔の人の寿命は短かったため、親は子の「親知らず(第三大臼歯)」を見ることなく亡くなっていたことから。
2.昔は若いうちに親離れしていたため、親が知ることなく生える歯の意味から。
3.乳歯が生え始めた頃は親が子の歯を磨くが、第三大臼歯が生えてく頃には親が子の歯を見ていないことから。
上記三説はいずれも、親知らずの「親」の意味を「本当の親」としているが、新しい歯が生えてきた時に「親が知らない歯が生えてきた」などと思うだろうか?
しかも、寿命が短かったり、親離れが早い時代の成長しきった大人の話である。
乳歯のないところに生えてくる特徴よりも、親が知らないことの方が印象深いとは、非常に考え難い説である。
親知らずの別名・類語
第三大臼歯/智歯/知恵歯/親不知歯/奥歯/歯