意味
ヘビとは、有鱗目ヘビ亜目の爬虫類の総称。熱帯・亜熱帯に多い。円筒形で細長く、鱗で覆われ、体をくねらせて前進する。カエル・ネズミ・小鳥や鳥の卵を捕食する。有毒種と無毒種がある。ながむし。くちなわ。かがち。
語源・由来
ヘビの語源には、「ハヒムシ(這虫)」の略など這うように動く様子からとする説。
ヘビは脱皮をすることから、「ヘンミ(変身)」の転とする説。
小動物を丸呑みするところから、「ハム(食む)」の転といった説がある。
ヘビが体をくねらせて前進する姿は特徴的であり、脱皮を意味する「ヘンミ」が「ヘミ」「ヘビ」へと変化する過程で、「ビ(尾)」の意味が加わったとも考えられる。
また、「ハブ」や「ハミ(マムシ)」は、「ハム(食む)」からと考えられているため、「食む」を語源とする説も十分に考えられる。
古く、「ヘビ」は「ヘミ」と呼ばれており、「ヘミ」が変化して「ヘビ」になったと考えられている。
しかし、ヘビの方言には、「ヘミ」「ヘブ」「ヘベ」「ハビ」「ハベ」「ハム」「ハメ」「バブ」「パプ」「ヒビ」などのほか、これら二音の中間に「ン」を挟んだ「ヘンビ」「ヘンミ」など数多くの呼称があり、どの語が元で多くの方言が生じたか定かではない。
そのため、ヘビの語源もどの説が正しいとは言い切れない。
ヘビの漢字「蛇」の「它」は、頭の大きいヘビを描いた象形文字で、元々は「它」のみで「ヘビ」を表した。
しかし、「かれ」「それ」などの第三人称に「它」が転用されたため、「虫」を加えて「蛇」と表すようになった。
別名・類語
くちなわ/長虫/かがち/スネーク/へみ/だいじゃ/おろち/うわばみ/おおくちなわ/長蛇/蛇(じゃ)
種類
マムシ/ヤマカガシ/ハブ/アオダイショウ/シマヘビ/ジムグリ/ヒバカリ/タカチホヘビ/シロマダラ/アカマタ/サキシマスジオ/キクザトサワヘビ/メクラヘビ/ボア/アナコンダ/ニシキヘビ/ブラックマンバ/タイパン/コブラ/セダカヘビ/クサリヘビ/ミズヘビ/イエヘビ/ウミヘビ/マイマイヘビ/ナミヘビ/ユウダ