魚の目の意味
魚の目とは、足の裏などの皮膚の角質の一部が肥厚増殖し、中心部が真皮内に深く入り込んだもの。押すと痛む。
魚の目の語源・由来
魚の目は、硬化した角質の形状が魚の目に似ることから。また、近世には、魚の目を食べるとできるという俗信も相まって、「魚の目」と呼ばれるようになったというのが定説となっている。
しかし、古くは「いおめ」や「いおのめ」呼ばれており、「いお」は「いひほ(いぼ)」が転じたとする説もある。
魚も「いお(イヲ)」と言うため、形状に由来する説でも問題なさそうだが、『和名類聚抄』(934年頃)に「肬目 病源論云肬目〈今案肬即疣字也 以比保 又以乎女〉手足辺忽生如豆麁強於肉也」、『色葉字類抄』(1177〜81年)に「肬目 イホ 又 イヲメ」、『明応本節用集』(1496年)にも「耽目 イホ イヲノメ」というように、「イホ」が「肬」と表記されている。
漢字の「肬」は皮膚にできる硬い小さな突起物のことで、いわゆる「いぼ」である。
そのため、「いぼの目(中心・核)」の意味から、「いおめ」や「いおのめ」と呼ばれ、魚の目に似ていることから「魚の目」と混同されて、「うおのめ」に転じたとも考えられる。
近世の俗信は、既に名称が定まった後のことなので由来とは言い難く、名前や魚の目に見えることから連想して作られたものであろう。
なお、医学用語では「魚」ではなく「鶏」にたとえて「鶏眼」という。
魚の目の別名・類語
鶏眼/いおのめ/いんのめ/いれほ/そこまめ/いぼめ/角化症/胼胝/いぼ