意味
啖呵を切るとは、歯切れのよい口調で勢いよくましくたてたり、相手をやりこめたりする。
語源・由来
啖呵を切るの「啖呵」は、もともと「痰火」と書き、体内の火気によって生ずると考えられていた咳と一緒に激しく出る痰や、そのような病気のことをいう。
「切る」は、その啖呵(痰火)を治療・治すこと。
この啖呵(痰火)が治ると、胸がすっきりするところから、香具師などの隠語で、品物を売るときに歯切れのよい口調でまくしたてることを「啖呵を切る」と言い、相手をやりこめる意味にもなった。
一説には、仏教語の「弾呵」に由来するともいわれる。
弾呵は、自分の悟りを第一とする考えにとどまっていることを叱るという意味で、その「叱る」から「相手を責める」「まくし立てる」の意味に転じたというものである。
しかし、弾呵が「責める」の意味になったとすれば、「切る」は必要ない言葉となるため、何を表しているか不明である。
類語・言い換え
言い立てる/まくし立てる/息巻く/気炎をあげる/言い募る/言いまくる/勢いよく言う/威勢よく言い放つ/激しく迫る/長広舌をふるう/うるさく言う/食ってっかかる/畳み掛ける/毒づく/罵る/罵声を浴びせる/罵倒する/やり込める/ぶちかます/一発かます/やっつける/凹ます/論破する/ねじ伏せる/ぎゃふんと言わせる/言い負かす/言い伏せる/一泡吹かせる