四苦八苦の意味
四苦八苦とは、大変な苦しみ。非常に苦労すること。
四苦八苦の語源・由来
四苦八苦は、本来、人間のあらゆる苦しみのことをいう仏教語である。
「四苦」とは「生老病死(しょうろうびょうし)」のことで、人間として逃れられない必然的な苦しみをさす。
「八苦」とは、生老病死の四苦に「愛別離苦(あいべつりく)」「怨憎会苦(おんぞうえく)」「求不得苦(ぐふとくく)」「五陰盛苦(ごおんじょうく)」の四苦を加えた八つの苦のことで、四苦と八苦で十二苦あるわけではない。
四苦八苦の後半の四苦の意味は、「愛する人と別れる苦しみ(愛別離苦)」「怨み憎む人と出会う苦しみ(怨憎会苦)」「求めるものが得られない苦しみ(求不得苦)」「存在を構成する物質的・精神的五つの要素に執着する苦しみ(五陰盛苦)」で、人間として味わう精神的な苦しみのことをいう。
四苦八苦の四苦を「4✕9(しく)」、八苦を「8✕9(はっく)」の意味とする説もある。
これは、4✕9=36、8✕9=72を足すと108となるため、煩悩の数を表しているというものである。
しかし、四苦八苦を数字に置き換えて計算してみたら、108で煩悩の数になったというだけの話であり、掛け算が語源になっているわけではない。
四苦八苦の類語・言い換え
七難八苦/艱難辛苦/辛苦艱難/艱苦辛苦/千辛万苦/求不得苦/焦心苦慮/七転八倒/千荊万棘/悪戦苦闘/難行苦行/苦行難行/苦心惨憺/意匠惨憺/臥薪嘗胆/青息吐息/塗炭の苦しみ/塗炭に墜つ/水火の苦しみ/二重苦/三重苦/艱苦/苦難/苦労/労苦/辛労/辛苦/苦しみ/痛み/陣痛/苦痛/辛酸/苦慮/苦心/腐心/苦悩/呻吟/骨折り/忍苦/苦艱/艱難/疾苦/難儀/苦戦/苦闘/困難/辛さ/苦労を重ねる/苦しむ/辛酸を嘗める/悶える/てこずる/闘う/あがく/骨を折る/頑張る