ユキノシタの意味
ユキノシタとは、ユキノシタ科の多年草。山の湿地や岩上に自生し、庭にも植えられる。夏、下2枚だけ白く大きい五弁花を咲かせる。
ユキノシタの語源・由来
ユキノシタの語源は以下のとおり諸説ある。
1.雪の下でも葉が枯れずに残っていることから。
2.葉の白い斑を雪に見立てた。
3.白い花が咲くのを雪にたとえ、その下に緑色の葉がちらちら見える形を表現した。
4.本来は「雪の舌」で、5弁の花びらのうち下2枚だけ白くて長く垂れ下がっていることから、二枚の舌に見立てた。
5.中古の装束の襲(かさね)の色目に由来し、表が白色、裏が紅梅に見立てた紅色の「雪の下」という配色にたとえた。
1〜3の説は、ユキノシタ以外の植物に言えることである。
4と5の説がユキノシタの花の特徴を捉えているが、「ユキノシタ」の名が見られるのは『日葡辞書』(1603年)からなので、平安時代の色目に由来するとは考え難く、二枚の舌に見立てた「雪の舌」の説が有力と考えられる。
俳句では「鴨足草(鴨脚草)」と書いて「ゆきのした」と読ませている。
これは、花の形がカモの足に似ていることに由来する。
ユキノシタの別名・類語
虎耳草/虎の耳/耳垂草/井戸草/いどばす/いとはす/岩蔓/岩蕗/きじん草/きんぎ草