病膏肓に入るの意味
病膏肓に入るとは、病気がひどくなり、治療のほどこしようもない状態となる。物事に熱中し過ぎて抜け出せなくなるたとえ。
病膏肓に入るの語源・由来
病膏肓に入るの「膏」は心臓の下部、「肓」は横隔膜の上部のことで、体の奥深いところにある。
そのようなところに病気が入り込むと治療が困難になることから、治療しようもないほど病気がひどくなる状態を「病膏肓に入る」と言うようになり、何かに熱中して抜け出せられないほどになるたとえにも用いられるようになった。
出典は中国の『春秋左氏伝』で、晋の景公が病気になり、秦から名医を呼んだ際、夢の中で病気の精が二人の子供となって「名医が来るから膏の下と肓の上に隠れよう」と言ったという故事に基づく。
「膏肓」を「膏盲」と書き誤ったり、「こうもう」と誤読しやすいので注意が必要である。
また、「病膏肓に入る」の句では、「入る」を「はいる」と読まない。
病膏肓に入るの類語・言い換え
膏肓に入る/手の施しようがない/なすすべがない/治癒不能/回復不能/病状が膠着する/重篤/重症/病みつきになる/根に入る/血道を上げる/血道をぶち上げる/深入りする/どっぷり浸かる/のめり込む/耽溺する/溺れる/うつつを抜かす/熱中する/夢中になる/熱を上げる/御執心になる/耽る/取り憑かれる/泉石煙霞の病/入れあげる/心を奪われる/憂き身をやつす