あっけらかん

あっけらかんの意味

あっけらかんとは、何もなかったようにけろっとしているさま。意外なことに呆れてぼんやりしているさま。

あっけらかんの語源・由来

あっけらかんの「あけ」は、口をぽかんと開けた状態のことで、中世には「開く」の連用形を撥音化した「あんけ」という副詞があった。
「あんけ」に状態を表す接尾語「ら」が付いた「あんけら」が生まれ、更に接尾語「かん」が付いて「あんけらかん」となり、「人の女房と枯れ木の枝は、あんけらこんけら、登りゃ登るほどあんけらこんけら」と歌いながら飴を売る「あんけらこんけら糖売り」という商売も出てきた。
近世頃より、撥音化されない「あけらかん」が見えはじめ、促音化されて「あっけらかん」となった。
「あっけらかん」のほか、「あけらこん」や「あっけらこん」など、「こん」が使われていた例も見られる。
本来、あっけらかんは口を開けてぼんやりしていたり、意外なことに開いた口が塞がらないさまを意味する言葉であったが、いつしか意外なことをして呆れさせる側にも使われるようになった。
また、「呆気に取られる(あっけにとられる)」の「あっけ」も、あっけらかんの「あっけ」と同じで、「取られる」は悪霊に精神を奪われたような意味からと考えられる。
ただし、「あっけにとられる」や「あっけない」などの「あっけ」は漢字で「呆気」と書くが、あっけらかんを「呆気らかん」と漢字表記することはなく、全てひらがな表記である。

あっけらかんの類語・言い換え

何事もなかったようにするあっけらかん

あけらかん/けろっと/けろりと/しれっと/いけしゃあしゃあ/しゃあしゃあ/能天気/のほほん/お構いなし/どこ吹く風/気にしない/頭にない/無頓着/気に留めない/意に介さない/痛くも痒くもない/へっちゃら/平気/ものともしない/構わない/ふてぶてしい/悪びれない

呆れてぼんやりするあっけらかん

あけらかん/ぼんやり/あっけにとられる/呆れる/唖然とする/呆然とする/呆れが礼に来る/呆れを礼に遣る/呆れが宙返りをする/呆れが舞う/呆れが湯気に上がる/ポカンとする/開いた口が塞がらない/二の句が継げない/呆れて物も言えない/呆れて言葉もない/絶句する/言葉を失う/言葉が見つからない

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