温州みかんの意味
温州みかんとは、ミカン類の代表的一品種。一般に「みかん」と言えばこれを指す。果実は黄橙色の扁円形で、果皮は薄い。
温州みかんの語源・由来
温州みかんは、室町時代末期から「温州橘(うんじうきつ・うんじゅきつ)」の名で見られ、江戸時代から「温州蜜柑」や「唐蜜柑」と呼ばれている。
「温州」は中国浙江省の地名で、みかんの中心的産地として知られる。
しかし、原産は鹿児島県出水郡長島町と考えられており、中国には同じ品種が存在しないことから、原産地に由来する名ではなく、遣唐使が温州から持ち帰った種(もしくは苗)から突然変異して生まれたため、この名が付いたと考えられている。
温州みかんの親品種は、DNA鑑定の結果からクネンボと考えられ、クネンボの伝来が室町時代で時期的にも合うため間違いないと思われる。
しかし、クネンボは沖縄を経て伝来しているため、遣唐使が温州から持ち帰ったために付いた名ではなく、みかんの産地として有名であった「温州」にちなんだだけとも考えられる。
アメリカでは「Mikan(ミカン)」の名称のほか、薩摩(鹿児島県)から渡ったため「Satsuma(サツマ)」とも呼ばれる。
また、ナイフで皮を剥くオレンジと違い、温州みかんはテレビを観ながらでも食べられることから、アメリカ・カナダ・オーストラリアなどでは「TV orange(テレビオレンジ)」の愛称がつけられている。