みょうがの意味
みょうがとは、ショウガ科の多年草。独特の香りがあり、「茗荷の子」と呼ばれる根元に出る花茎は、酢漬けなどの食用にされる。
みょうがの語源・由来
みょうがは、古名を「めが」といい、奈良時代には「売我」「女我」と表記され、平安中期から中国名の漢字「蘘荷」が使われた。
「めが」の語源には、その香りから「芽香(メガ)」の意味とする説と、ショウガを「兄香(セガ)」といったことから、男の称「セ」に対し、女の称「メ」を当てた「妹香(メガ)」とする説があるが、「芽香(メガ)」の説が一般的である。
この「めが」が拗音化して、「みょうが」にたったとされるが、音の表記が不自然との指摘もある。
それは、平安末期には「メガ、又はミャウガ」と記されており、「めが」が音変化して「みょうが」となったとすれば、この当時は「メウガ」と書かれるはずで、「ミャウガ」は「メガ」の音変化とは別とするものである。
この問題を埋める説として、中国名漢字の「蘘荷(めが)」に由来する説がある。
日本では「蘘荷」が漢音で「ジャウカ」、呉音で「ニャウガ」と発音されていたため、「ニャウガ」が「ミャウガ」となり、「ミョウガ」になったと考えられ、最も有力な説といえる。
現在使われる漢字の「茗荷」は、発音が「みょうが」になって以降の当て字である。
みょうがを食べると物忘れがひどくなるという根拠のない俗信から、「おろかな人」という意味で「みょうが」と言ったり、みょうがのことを方言で「阿呆(アホ)」「馬鹿(バカ)」と言う地方もある。
しかし、みょうがは漢方的な働きがあり、食欲を増進させたり、不眠症や月経不順にも良いとされ、抗菌作用もあるため、口内炎や風邪予防にも役立つといわれている。
みょうがの別名・類語
めが/遠根草/鈍根草