油断の意味
油断とは、気を許して注意を怠ること。
油断の語源・由来
油断の語源には、有力とされる語源が二説ある。
ひとつは、『北本涅槃経 二二』の「王が臣下に油を持たせて、一滴でもこぼしたら命を断つと命じた」という話から、「油断」の語が生まれたとする説。
もうひとつは、「ゆったり」「のんびり」という意味の古語「寛に(ゆたに)」が、音変化して「ゆだん」になったとする説である。
『北本涅槃経』の説が正しければ、「ゆだん」の漢字表記は全て「油断」となるはずであるが、古辞書には「油断」のほか、数々の漢字が用いられているため考え難い。
「ゆたに」が音変化して「ゆだん」になったとする説は、用例が見当たらない。
ただし、四国の一部地域では「ごゆっくりしてください」という意味で「ゆだんなされ」と言うこところもあり、確定は難しいがやや有力と言える。
その他、行灯などの油の準備を怠ったため夜中に油が切れ、敵に襲われ命を落とすことから「油断」になったとする説もある。
しかし、他の漢字が用いられたことが考慮されておらず、そのような文献も見られないため、漢字に当てはめて作られた後世の俗説と考えられる。
油断の類語・言い換え
虚/心の隙/隙/隙間/迂闊/気の緩み/気のたるみ/緊張感の欠如/緩み/たるみ/たゆみ/不備/不注意/不届き/不行き届き/不徹底/無警戒/無防備/不用心/抜かり/手落ち/手抜かり/過怠/軽視/なおざり/等閑視/等閑/ネグレクト/かりそめ/おろそか/楽観/楽観視/不覚/不覚語/月夜に釜を抜かれる/生抜かる/気を許す/気を緩める/気を抜く/気が緩む/気がたるむ/注意を怠る/緩む/たるむ/たゆむ/怠る/抜かる/胡座をかく/安住する/たかをくくる/見くびる/侮る/不覚を取る