ヒグマ/羆/ひぐま

ヒグマの意味

ヒグマとは、クマ科の哺乳類。体長約2メートル。体色は灰褐色・赤褐色・黒褐色と変化に富む。性質は荒い。冬は穴で冬眠する。日本では北海道にエゾヒグマがすむ。

ヒグマの語源・由来

古く、ヒグマは「シクマ」と呼ばれており、平安中期の辞書『和名抄』の「羆」に「之久万」とある。
「シクマ」と呼ばれていたのは、漢字の「羆」を「四」と「熊」に分解して読んだことからである。
7世紀には「ヒグマ」の発音が見られるが、一般には「シクマ」もしくは「シグマ」が江戸時代まで使われた。
明治時代以降、「ヒグマ」の発音が増えるが、明治中期以降も「シグマの誤り」とする辞書が多く、一般化したのは大正以降である。
「シクマ」からの音変化は、「シ」と「ヒ」の音が混同されやすいことからと考えられるが、漢字「羆」の字音は「ヒ」なので、「羆熊(ヒクマ)」という意識があったとも考えられる。
漢字の「羆」は、網で生け捕りにする熊を表した会意文字で、「四」と解釈されている部分は「網」を表している。

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