げんこつの意味
げんこつとは、きつく握りしめたこぶし。げんこ。煮込んでスープなどをとる豚の大腿骨・脛骨。
げんこつの語源・由来
げんこつは、「拳固殴ち(げんこうち)」が訛った語である。
拳固は、こぶしを意味する漢語「拳(けん)」に接尾語の「子(こ)」が付いて「拳子」という語ができ、固く握り締めたものなので「拳固」の漢字が当てられ、読みも「げんこ」となったものである。
そのため、「げんこ」のみでも握りこぶしの意味があり、「げんこつ」の略ではない。
その「拳固」を使って殴ることを「拳固殴ち(げんこうち)」と言い、「げんこうち」が「げんこち」、さらに「げんこつ」と変化して、「こつ」に「骨」が当てられて「拳骨」と書くようになった。
語源からすれば、げんこで殴ることが「げんこつ」なので、「げんこつで殴る」は重複表現となるが、音変化後の「げんこつ」は「握りこぶし」を意味するため、重複表現にはならない。
ラーメンのスープなどをとる豚の膝関節部分の骨を「ゲンコツ」と呼ぶのは、骨端の形が人のこぶしの形に似ていることに由来する。